Clásicos japoneses con furigana
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こころ
こころ
Lee こころ de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 160.915 caracteres · 322 pantallas
中 両親と私
一
私は実際心に浮ぶままを書いた。けれども書いたあとの気分は書いた時とは違っていた。
私はそうした矛盾を汽車の中で考えた。考えているうちに自分が自分に気の変りやすい軽薄もののように思われて来た。私は不愉快になった。私はまた先生夫婦の事を想い浮べた。ことに二、三日前晩食に呼ばれた時の会話を憶い出した。
「どっちが先へ死ぬだろう」
私はその晩先生と奥さんの間に起った疑問をひとり口の内で繰り返してみた。そうしてこの疑問には誰も自信をもって答える事ができないのだと思った。しかしどっちが先へ死ぬと判然分っていたならば、先生はどうするだろう。奥さんはどうするだろう。先生も奥さんも、今のような態度でいるより外に仕方がないだろうと思った。(死に近づきつつある父を国元に控えながら、この私がどうする事もできないように)。私は人間を果敢ないものに観じた。人間のどうする事もできない持って生れた軽薄を、果敢ないものに観じた。
中 両親と私
一
宅へ帰って案外に思ったのは、父の元気がこの前見た時と大して変っていない事であった。
「ああ帰ったかい。そうか、それでも卒業ができてまあ結構だった。