Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

こころ

こころ

夏目 漱石

Lee こころ de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 160.915 caracteres · 322 pantallas

Aozora Bunko

十六

二人が私の背後で打ち合せをした上、万事をやっているのだろうと思うと、私は急に苦しくって堪らなくなるのです。不愉快なのではありません。絶体絶命のような行き詰まった心持になるのです。それでいて私は、一方にお嬢さんを固く信じて疑わなかったのです。だから私は信念と迷いの途中に立って、少しも動く事ができなくなってしまいました。私にはどっちも想像であり、またどっちも真実であったのです。

十六

「私は相変らず学校へ出席していました。しかし教壇に立つ人の講義が、遠くの方で聞こえるような心持がしました。勉強もその通りでした。眼の中へはいる活字は心の底まで浸み渡らないうちに烟のごとく消えて行くのです。私はその上無口になりました。それを二、三の友達が誤解して、冥想に耽ってでもいるかのように、他の友達に伝えました。私はこの誤解を解こうとはしませんでした。都合の好い仮面を人が貸してくれたのを、かえって仕合せとして喜びました。それでも時々は気が済まなかったのでしょう、発作的に焦燥ぎ廻って彼らを驚かした事もあります。

私の宿は人出入りの少ない家でした。親類も多くはないようでした。