Clásicos japoneses con furigana
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あわもりものがたり
『たぬき汁』以後
佐藤 垢石
Lee 『たぬき汁』以後 (あわもりものがたり) de 佐藤 垢石 (さとうこうせき) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 118.470 caracteres · 244 pantallas
よくもまあ、かくも細く長く切れたものであると思うほど、蕎麥は気品高く切れてある。つなぎの種は、山芋であるか鶏卵であるか語らなかったけれど、小使さんの腕はたしかに自慢するだけのことはある。
その後、蕎麥が食べたくなるたびに、信州富士見まで出かけて行くのは骨が折れるといったところ、博士はしからば東京まで持ってこようという。早春のころ博士は、小使に打たせた蕎麥を、その小使に背負わせて運んできた。これを、麻布のさる料亭へ持ち込んで食べることにしたのであるが、蕎麥はゆで加減が身上であるから、料亭の板場に委せられない。そこで、わざわざ小使を信州から連れてきた次第であるという説明をききながら、私らは食った食った。
私は、親椀に八、九杯は胃の腑へ流し込んだであろう。だが、私の胃袋の面積は人間並みであるから馬や牛のようにはいけなかった。ところで驚いたのは、將棋の木村義雄名人である。いつまでも、食べやまない。結局一人で揚笊に山に盛った蕎麥切りを平らげてしまった。この量は私が食べた十倍はあるであろう。一体、腹のどこへ入るのか、胃袋の雑作はどんな風にできているのか、同座の連中名人の豪啖に悉くあきれてしまった。