Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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あわもりものがたり

『たぬき汁』以後

佐藤 垢石

Lee 『たぬき汁』以後 (あわもりものがたり) de 佐藤 垢石 (さとうこうせき) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 118.470 caracteres · 244 pantallas

Aozora Bunko

ミミズ酒と美女

梅雨の、わが庭に蚯蚓が這いだしてきた。一匹は南に向かい、一匹は西に行く。一体、蚯蚓はどこを目当てに這って行くのであろう。

それはともかく、蚯蚓は釣りにはなくてはならぬ餌である。私は若い頃から釣りを好み、就中鮒釣りやなまず釣りに熱中するから、多年蚯蚓にはご厄介になっている私である。梅雨のころの蚯蚓に幸あれ。

ところで先日、山口栄次と呼ぶお医者の先生が、蚯蚓について、ラジオ放送を行なったのを想いだした。この先生の説によると、蚯蚓を煎じて、その汁をのむと、たしかに風邪に特効がある。如何なる精分があって薬となるのであるか分からないが、たしかに風邪に効目があるという。

日本には、いろいろの蚯蚓がいるけれど加賀国で産する蚯蚓は薬分が豊富である。また蚯蚓は食用にもなって、甚だおいしい。世界中でもっとも蚯蚓を珍重してご馳走とする国はニュージランドの土人で、ここにも多種類が棲んでいて、そのうちでクリクレドと称する蚯蚓は随分おいしく、これは酋長以外は食べていることになっていると放送した。

蚯蚓が下熱剤として特効のあるのは、この山口という医学博士が発見したわけではない。