Clásicos japoneses con furigana
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イグアノドンのうた
イグアノドンの唄
中谷 宇吉郎
Lee イグアノドンの唄 (イグアノドンのうた) de 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 10.469 caracteres · 21 pantallas
二十年来の懸案を片づけるためである。この道では、日本一の名国手と称えられているK博士の手術を受けるのであるから、何の不安もなく、経過もきわめて順調であった。
時々妻と交替に附き添いにやって来た長女は、何も用事がないので、初めは少し手持無沙汰のようであった。それで或る日、『ロスト・ワールド』を持ってやって来た。昼寝をするために、夜早く寝つかれなかった私は、十二時頃まで寝つこうとしないことにして、ベッドの上でぼんやりしていた。時々ちょっと目をやると、長女は夢中になって、読みふけっている。「どうだい、面白いのかい」ときくと、「うん、とっても」と、返事をするのも億劫なように、頬をほてらせている。
「分るのかい。大分むつかしい名前があるだろう」といっても、「そうよ。でも辞書なんか引いていられないのよ。今失われた連鎖がやって来るところよ」と、受け附けもしない。もう夜中近いらしい。それでよいのだ、生きる者はどんどん育つ方がよいのだと、私は目をつぶって寝入ることにした。
(昭和二十七年四月一日)