Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lee 丹下左膳 (たんげさぜん) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 241.861 caracteres · 480 pantallas

Aozora Bunko

二

「これを、妻恋坂へ届けろ」

と、また欠伸をした。

首手紙……玄心斎が、緊張した顔でうなずいたとたん、女の死体のたもとから、白い紙片ののぞいているのに眼をとめた源三郎、引きだしてみると、書きつけのようなもので、「老先生が死ぬまで、せめて二、三日、なんとでもして伊賀の暴れん坊を江戸へ入れるな」という意味のことが書いてある。

筆者は、峰丹波……。

「その者は、司馬道場の代稽古、お蓮さまのお気に入りで、いわば妻恋坂の城代家老でござります」

「フフン、一味だな」

と源三郎、紙の端へ眼をかえして、

「この、宛名の与吉というのは何ものか」

「つづみの与吉――それは、三島の宿で雇って、眼はしのききますところから、お供に加えてここまでつれまいった人足ですが、さては、司馬のまわし者……」

玄心斎がそこまで言ったとき、廊下に多勢の跫音がド、ドドッと崩れこんできました。

二

「御師範代は、こちらでござりますかっ? タタ、たいへんなことが――」

「開けてはならぬっ! 障子のそとで申せっ! なんだ」

玄心斎の大声に、一同べたべたと一間のたたみ廊下に手を突くけはいがして、

「こけ猿が紛失いたしました」