Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

Lee 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 268.946 caracteres · 520 pantallas

Aozora Bunko

「でも、ずいぶん疲れてるでしょう、わたしがここにお蒲団を敷いてあげますから」

「いいよ、おいらはゴロ寝でかまわねえんだ、お雪ちゃん、お前、先へ寝な」

「でも、友さんを残して置いて、わたしだけ先へ寝るのは済まないわ」

「遠慮は要らねえよ、おいらのことは、人並みに扱わなくってもいいんだからな」

「そういう理窟ってありませんわ、あなたも人間なら、わたしも人間です」

とお雪ちゃんが、妙なところへ人間平等論をかつぎ出したのは、米友に議論を吹っかけるつもりではない。つまり米友が、おいらのことは人間並みに扱わなくってもいいんだから――と言ったのだが、聞きようによっては、ずいぶん拗ねた、僻んだ言い分に聞えるのですが、米友のは、そういう意味でなく、むしろ自慢の意味も含んで――おいらのことは人並み以上に身体が鍛えてあるんだから、人並みの待遇をしてくれなくとも意とするには足りないのだ、という言い方なので、これはお雪ちゃんもわかっているけれども、言い廻しが言い廻しだったものだから、そこでお雪ちゃんも、妙な人間平等論の切先が出たわけなのです。

しかし、お雪ちゃんは口前ばかりでなく、この時にはかいがいしく立ち上って、戸棚から夜具蒲団を取り出して、まず米友のために一方へ敷き展べ、その間へ小屏風を立て、そうして、次に自分のためにほどよきところへ