Clásicos japoneses con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lee 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 684.899 caracteres · 1374 pantallas
とお位牌が見えるじゃねえか。思わずここで腰が抜けそうだった。いったい、ほんとに兄の武大は亡くなったんですかえ?」
「……ええ。じつはあんたが開封へお立ちになってから、つい二十日余りほど後に」
「あのおとなしい兄さんだ。まさか街の与太もンと喧嘩したわけでもあるまいが」
「出先で、何か悪い物でも喰べたんでしょうか。急にその日の夜半頃から胸が痛いと言い出したのが始めで、私はもうただびっくり、薬よお祈りよと、帯紐解かず七、八日は必死に看病をしたけれど、とうとう病床に就いたまま逝ってしまったんですよ。急に、私もひとり取り残され、どうしていいのかわかりません」
ところへ、さっそく隣の王婆もやって来た。「武松が帰って来た」と西門慶から今聞いたので、婆としても胸は早鐘を突かれたろうし、もし金蓮が下手な尻っ尾をつかまれでもしてはと、それの庇い立てにも馳せつけたに違いない。
「おや二郎さんかえ。よくまあ無事に帰ってくれたね。武大さんも飛んだ夭逝だったけれど、天子にも死ありとか、病では諦めるしか仕方がない。さあさあ、お線香の一つも上げておやり。誰の供養よりは、さぞ兄さんもよろこぶだろうよ」