Clásicos japoneses con furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lee 日記 (にっき) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 58.758 caracteres · 118 pantallas
○五月頃一遍やりかけてやりそこなった。母が手紙をよこした。そこに仄めかされて居たことで、自分、今度の彼の心持も或は誰よりも深くわかる。わかると彼が、自分を当にしなかった心持もわかる。その彼の判断を自分は承認するか? せぬ! 然し、姉、弟がこのような無言の理解を抱くことは自分をつよく打つ。自分はこれで生きる。彼女を生かす。二人生きる。彼は死ぬ。オイ、英ちゃん!
○自殺は悪と云った。この言葉の価値を理解す。自殺は必ず彼に近く生きるものの上に――人生観に影響する。故に、若し彼の死が、一人の近親者に人生を消極に見せたらそれは悪ではないか。自殺はすべきものに非ず、こう思った。(自分の場合は逆だがこの影響は)
○どんなにして死んだか、土蔵、地下室、一隅、この想像で苦しんだ。
○ところが父よりの手紙で、彼も犬のようにみじめには死なず、大きく、円く、膝を叩いて笑った英男らしく、安楽椅子により、ティテーブルをおき、屏風まで立てまわして楽に居心地よくやったと云うには、自分笑った。よし、よし、死ぬならけち臭くなくやって呉れ。けち臭いのがキライだった英男らしく、自分救われた。