Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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たきぐち

滝口

山本 周五郎

Lee 滝口 (たきぐち) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 49.815 caracteres · 99 pantallas

Aozora Bunko

「こっちは本気なんだ」と芳村がするどい口ぶりで云った、「待ってやる、立って抜け」

「おれの親類に園部鎌二郎という若者がいる、おれの死んだ妻の弟で」

「ごまかすな、その口にはのらぬぞ」

「そう思うなら斬れよ、どんな卑劣な騙し討ちだってやれるんだろう」彼は芳村の顔を見あげたままで云った、「その鎌二郎は、おれが死んだ妻の法要をしたとき、こんな法要はごまかしだと云った、そこには親類縁者がいならんでいた、鎌二郎は刀を左手に持って、立ったままでおれをそうどなりつけた、卑しい売女を囲っていながら、こんな法要をして生きている者はごまかせても、死んだ姉のたましいはごまかせないぞ、とね、いまにも抜打ちをしかけそうなけんまくだったよ」

「それがどうした」

「べつに」と云って、安宅は薄雪の上へ坐ったまま肩をすくめた、「――鎌二郎は実際には抜かなかったが、今夜は本当に斬られるらしい、そうなんだろう」

芳村は答えなかった。

「二度あることは三度というが」安宅は大きく溜息をし、首を振った、「――二度めでけりがつくとは思わなかった」

「おりうから手をひくか」

「斬るんじゃないのか」

「これが最後だ」