Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ろうごくのはんにち

牢獄の半日

葉山 嘉樹

Lee 牢獄の半日 (ろうごくのはんにち) de 葉山 嘉樹 (はやまよしき) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 7671 caracteres · 16 pantallas

Aozora Bunko

――そりゃお前の方の勝手で入れたんじゃないか。

――……

医者は傷口に、過酸化水素を落とした。白い泡が立った。

――ああ、電灯の。

漸く奴には分ったんだ。

――あれが落ちるほど揺ったかなあ。

医者は感に堪えた風に言って、足の手当をした。

医者が足の手当をし始めると、私は何だか大変淋しくなった。心細くなった。

朝は起床(チキショウ)と言って起こされる。

(土瓶出せ)と怒鳴る。

(差入れのある者は報知木を出せ)

――ないものは涎を出せ――と、私は怒鳴りかえす。

糞、小便は、長さ五寸、幅二寸五分位の穴から、巌丈な花崗岩を透して、おかわに垂れる。

監獄で私達を保護するものは、私達を放り込んだ人間以外にはないんだ。そこの様子はトルコの宮廷以上だ。

私の入ってる間に、一人首を吊って死んだ。

監獄に放り込まれるような、社会運動をしてるのは、陽気なことじゃないんです。

ヘイ。

私は、どちらかと言えば、元気な方ですがね。いつも景気のいい気持ばかりでもないんです。

ヘイ。

監獄がどの位、いけすかねえところか。

ちょうど私と同志十一人と放り込んだ。その密告をやった奴を、公判廷で私が蹴飛ばした時のこった。