Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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えんようき

艶妖記

山本 周五郎

Lee 艶妖記 (えんようき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 18.761 caracteres · 38 pantallas

Aozora Bunko

「お宅へ持っていった五千両がありったけ総ざらいでした、そんな大枚な財産があるなんて聞いたこともなし、あるとしても私はまるっきり知りません」

こう云うばかりでまったく埓が明かなかった、したがって死んだものと信じていた八百助の帰ったことは肚立たしくもあるが、また一方では巨富の所在がわかるだろうという希望をも持たされたのだ。それで初めはできるだけ愛想のいいところを見せ、

「とにかくもう一家の旦那だ」

などとおだてあげたりした。しかし八百助が莫大な財産の所在も、そんなものがあるかないかも知らず、しかも本当に知らないことを突きとめた時から待遇はがらりと変わったのであった。

「わしは五百助どんからこれこれの財産があるということで婚姻の契約をした、また五百助どんの性質として根も葉もなしにあんな広大な話しができるわけもなし、五千両という金をぽんと出せるはずもない、云っただけの財産はたしかにあると睨んだ」

ごんえむ殿はこういきまいた、

「――おまえさんたちがそれを知らず、あり所も存ぜないとすれば、つまるところ五百助どんがおまえさんたちに譲る気がなかったという理屈になる、もう一つ押し進めれば契約の履行によって該資産の相続権の実効はおせんに移るというわけだ、これは総後見たるわしが俯仰天地に断言してはばからん、武藤の権右衛門は男だで