Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

Lee あさひの鎧 (あさひのよろい) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 239.520 caracteres · 475 pantallas

Aozora Bunko

裾に血のりがついていたが、右手に持っている杖の先にも、やはり血のりがついていた。

でも、何んと頼春の顔は、明るく愉快そうで朗らかなんだろう。

頼春をとりまいている野武士たちは、いずれも太刀を抜き持っていたが、相手がこわいといったように、かなり遠くへ離れていた。

「……で、われら申し上げるのじゃ」

と、その中の一人の武士が云いついだ。

「われらの住居へおいでくだされとな」

頼春は笑って云うのであった。

「斬ってくだされとお願いしながら、よしそれでは斬ってやると、貴殿方お仲間のお二人が、親切にも拙者を斬ろうとすると、何んと忘恩のこの拙者の右手が、拙者の意志を裏切って、あべこべに親切なお二人の人を、ブツリと突き殺した、それのように」

「…………」

五人の武士はバタバタと逃げた。

が、すぐに忍び足して、数間の近くまで帰って来た。

「行こうという拙者の意志に反して、この足がどうにも動かぬのでござるよ」

黄味の深い秋の朝の光が、松の林の梢から、縞をなしてここへも射して来て頼春の足もとに揺れそよいでいる。熊笹の葉の上の女郎蜘蛛を、鉱物かのように光らせていた。

「この足が、どうにも動かぬのでござるよ。