Clásicos japoneses con furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lee あさひの鎧 (あさひのよろい) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 239.520 caracteres · 475 pantallas
女仙
白衣をつけた桂子と、猩々卯ノ丸の姿であった。
「まあこれは連判状だね。わたしに必要があるかと思って、どこからかお前持って来たのね。志は有難うよ。そうねえ、これがもっと前にあったら、いくらか役にはたったろうが、北条氏が滅び幕府がつぶれ、政権が朝廷へお帰りになった今は、不用のものになってしまったのだよ」
こう卯ノ丸に云いながら、今日その卯ノ丸が不意にここへ来て、桂子へ捧げた連判状を膝の上で繰りひろげた。
「正中の頃に日野資朝卿が、山伏姿に身をやつされ、諸国を巡って豪族を説いて、宮方へ加担を慫慂し、連判状をつくったと噂に聞いたが、その連判状がこれなんだね」
(でも)
と桂子はしみじみと思った。
(宮方へご加担した人々のうち、誰が最後まで宮方として、忠義の誠心を尽くすやら?)
足利尊氏兄弟が、異心の鋒鋩をあらわしたことや、一般の武士たちが宮方に対し、何んとなく不平を抱いている様子が、よく桂子には感じられたので、不安に思われてならないのであった。
(反覆常ない人の心! 栄枯盛衰する浮世の相! 人界ってもの厭だ厭だ!)
猩々卯ノ丸は谷の方を、ただ黙然と眺めていた。
「さて」