Clásicos japoneses con furigana
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ごべんのつばき
五瓣の椿
山本 周五郎
Lee 五瓣の椿 (ごべんのつばき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 149.721 caracteres · 296 pantallas
思って、わざとそんなふうに仰しゃるんだ、っていうこともよくわかっています、一年ちかくもこうしてお側にいるんですもの、いくらばかだって、そのくらいのことがわからないもんですか、――でも、どうしてですか、どうしてこんなふうになさらなければならないんですか」
「あんたなんかの知ったことじゃないわ」
「いいえ知ってます」おまさは坐り、ふるえだしながら、声をひそめて囁いた、「わけはなんにもわかりませんけれど、お供をしていったさきざきのこと、秋から冬へかけて、そこでなにがあったかということは、あたしみんな知っていました」
おしのは口をつぐんだ。病気になってから、いつもぼっと頬に赤みのさした顔が、白っぽく乾いた灰色になり、表情をなくして硬ばった。
「こう云ってもあなたを咎めたり、悪く思ったりしているんじゃありません」おまさは涙をこぼしながら、しっかりした言葉つきで続けた、「あたしはあなたの御性分がわかっているつもりですし、夜なかに独りで泣いていらっしゃることも、苦しそうに唸ったり、うなされたりしていらっしゃるのも聞きました、なんのために、――どういうわけがあってなさるのかは知りませんけれど、どうしてもそうなさらなければならないのだ、ということだけは、いちども疑ったことはありません」