Clásicos japoneses con furigana
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しょうぶごと
勝負事
菊池 寛
Lee 勝負事 (しょうぶごと) de 菊池 寛 (きくちかん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 3952 caracteres · 8 pantallas
んという誓言をきいて死にたい。わしは、お前さんの道楽で長い間、苦しまされたのだから、後に残る宗太郎やおみね(私の父と母)だけには、この苦労はさせたくない。わしの臨終の望みじゃほどに、きっぱり思い切って下され』と、何度も何度も繰り返して、口説いたのがよほど効いたのでしょう、義理のある養家を、根こそぎ潰してしまった我悔が、やっと心のうちに目ざめたのでしょう。また年が年だけに考えもしたのでしょう、それ以来は、生れ変ったように、賭博を打たなくなってしまったのです。
それで、六十を越しながら、息子を相手に、今では他人の手に渡ってしまった昔の自分の土地で、小作人として、馴れない百姓仕事を始めたのです。が、今まで、ずいぶん身を持ち崩していたものですから、そうした荒仕事には堪えなかったと見え、二年ばかり経つと、風邪か何かがもとで、ぽっきり枯枝が折れるように、亡くなってしまったのです。
一生涯、それに溺れてしまって、身にも魂にもしみ込んだ道楽を、封ぜられたためでしょうか、祖父は賭博を止めてからというものは、何となくほうけてしまって、物忘れが多く、畑を打ちながら、鍬を打つ手を休めて、ぼんやり考え込むことが多かったそうです。