Clásicos japoneses con furigana
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はんこう
反抗
豊島 与志雄
Lee 反抗 (はんこう) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 140.121 caracteres · 282 pantallas
或は、昼間少し歩き廻ったせいで肩が凝ったのかも知れない。苦悶の感覚が少しもないのは、この推察を助ける。それでも、もしや……という気がする。
十月十一日――朝から視力がまた弱ってきたのを感ずる。薬液を取出してじっと眺めてみた。
俺は今、二重に危険な途を歩いている。いつでも極量を越せること、いつ中毒するか分らないこと。一方は俺自身の意志に懸っており、他方は偶然の機会に懸っている。而もこの偶然の方も場合によっては偶然でなくなることを、俺は知っている。
十月十六日――ストリキニーネはその排泄が徐々であって、ややもすれば蓄積作用を起して中毒症状を呈することは、医者に聞かなくても知っていたのだ。顳※(「需+頁」、第3水準1-94-6)部の皮下注射を断られるのは、固より覚悟の前だった。身体の栄養をよくすれば弱視はなおることがあるのも、俺は知っていた。凡ては、単に駄目を押しただけだ。駄目を押して、自分の前に右か左かの途しか残したくなかったのだ。そして希望通りにいったというものだ。
今や俺の前には、服薬を続けるか弱視を我慢するか、何れかの途しか残ってはいない。
十月十八日――Y子とE子との幻が一つになりそうな気がする。