Clásicos japoneses con furigana
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あづまばし
問はずがたり・吾妻橋 他十六篇
永井 荷風
Lee 問はずがたり・吾妻橋 他十六篇 (あづまばし) de 永井 荷風 (ながいかふう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 75.586 caracteres · 159 pantallas
」と言出したのは娘の常子である。
臼木はわざとらしく別に困りもしないというような調子で、
「まア、どうにかして見ようよ。困るといったところで仕様がないからな。忰が生きていて嫁でも貰っていれば家の事だけはやってくれたろうが、死んでしまったんじゃどうにもならない。」
産婆のお近はこれもわざとらしいまで事もなげに、「おじさん。どんなもんでしょう。もう一度おかみさんを貰って見たら。」
「何を言うんだ。はははは。この年になって女房が貰えるものか。こっちで貰おうと思っても来手があるまい。」
「そんな事はありませんよ。広い世間にゃ七十になってから茶飲みばなしの相手を貰ったような話も珍しくはありませんからね。」
「そうかね。縁は不思議なものだというから、そんな話もあるかも知れない。しかし見ず知らずの年寄同士じゃ二人顔をつき合したところで、どうなるものだか一寸考えがつかないね。それよりか、お前達、あした帰るんならもう仕度をして置くがいいぜ。」
「帰りの乗車券は此方へ来る時駅へ申込んで置きましたからね。いつでも買える筈です。わたしの方は山梨県だからわけはないけど、常子さんの方は食料も一日分じゃ足りますまい。