Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

Lee 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 350.912 caracteres · 702 pantallas

Aozora Bunko

五

じゃに依って、この国の土中には、無数の名なき牢人の白骨が、国柱となっておるが……さて、今の牢人は如何に、などとも仰っしゃった」

佐渡は、語りながら、幸村の顔を、敢て直視した。だが幸村はその眼を感じないもののように、

「左様。そのおはなしでふと思い出しましたが、あの頃、愚堂和尚の膝下にいたひとりで、作州牢人の宮本なにがしという年少の者がおりましたが、御老台には、御記憶はございませぬか」

五

「作州牢人の宮本といえば? ……」

と佐渡は、幸村の訊ねを、そのままつぶやき返して、

「武蔵のことじゃないかな」

「そうそう。宮本武蔵。――武蔵と申しました」

「それがどうしたので」

「当時まだ二十歳に満たない年少でしたがどこか重厚な風があり、いつも垢汚れた服装して愚堂和尚の禅室の端に来ておりましたが」

「ほ。あの武蔵がの」

「では、お覚えでございましたかな」

「いや、いや」

佐渡は、かぶりを振って、

「てまえが心に止めたのは、つい近年で――それも江戸在府中のこと」

「江戸におりますか今は」

「実は、御主命もあって、それとなく尋ねてはおるが、どうも居所が知れぬのでおざる」

「あれは見所がある。