Clásicos japoneses con furigana
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いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
Lee 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) de 橘 外男 (たちばなそとお) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 198.400 caracteres · 387 pantallas
「いや、もう、このまえは拙者さんざんの敗北でしたがな……ささ、あいさつなどはこの暑苦しいのに、どうでもよろしい、拙者もこのとおり、ごめんをこうむっております。そこもとも、どうぞおたいらに……拙者もこんどこそは小金吾どのを打ちやぶるべく、この四、五日来妙手を一手案じましてな。この手をもちいて一勝負こころみたく、いやもう、腕がなって腕がなって、先刻来、一刻千秋の思いでご入来をお待ちしていましたわい。さ、なにはともあれ、まず一石、一石!」
と、来たそうそうから、碁の話ばかりです。
少年は苦笑しながら、侍女のはこんできた盤面にむかいました。
孝心のふかいこの少年は、たとえかりそめの病とはいえ、目の不自由な母のせわを、召使などの手にゆだねて、家をあけてきたくはなかったのです。
しかし、いま殿さまが江戸表へおのぼりになって、留守をあずかる御城代から再三再四のむかえをうけながら、さしたる病でもないのに母の病気を口実にいかぬということは、何か家柄を鼻にかけて、御家老などは眼中にもないというふうにとられるのも、おもしろくありません。
そして病気のお母さまも見えぬ目をしばたたきながら、こうおっしゃっていられたのです。