Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lee 次郎物語 (じろうものがたり) de 下村 湖人 (しもむらこじん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 178.724 caracteres · 355 pantallas

Aozora Bunko

「二人がいっしょに水泳をやるということが、きょうは妙に運命みたように私には感じられて来たよ。十二三年まえ、おまえがお浜のところからむりやりにつれもどされた時、それからきょう、――たった二度だが、それがふしぎにお前がしょんぼりしている時、ばかりだったのでね。」

いつもの俊亮だと、そんなことを言うときには、少くとも微笑ぐらいはもらすのであったが、きょうはあくまでも生真面目な顔をしている。それが次郎を一層しんみりさせ、これまで経験したことのない愛情の重みを彼に感じさせた。

彼はだまって父について歩くよりほかなかった。

土手をおりて鶏舎がすぐまえに見え出したころ、俊亮がまた思い出したように言った。

「それはそうと、もうむだ玉をうつのはよした方がいいね。むだ玉は血書だけで沢山だ。時代はどうせ行くところまで行くだろうし、おまえたちが今じたばたしたところで、どうにもなるものではないからね。」

次郎は、理窟を言えば何か言えるような気がした。しかし、ただだまってうなずいた。父の愛情が今は理窟をぬきにして、彼にすべてを納得させたのである。

彼のその日の日記には、しかし、つぎの文句が記されていた。