Clásicos japoneses con furigana
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ひとうとうこうき
比島投降記
石川 欣一
Lee 比島投降記 (ひとうとうこうき) de 石川 欣一 (いしかわきんいち) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 68.333 caracteres · 134 pantallas
J・G
僕にはGの家庭が、目に見えるような気がした。僕の胸には、何か暖かい霞みたいなものが、一ぱいになった。
J・G
エル・パソを故郷とするJ・Gのことも、忘れられない。
その名が示す通り、彼はメキシコ人で、国境を越したテキサス州にうつり、米国市民になったのである。僕は通訳として彼と知合ったのではない。帰国する時に乗せられたリバティ船に、護送兵の一人として乗込んだ彼と、それもたった一度、話をしただけである。話をしたというよりも、彼のモノローグを聞いたといった方が、真実に近い。
僕は千五百人のPWと一緒に、リバティ船に乗り、正式な通訳もいるので、何の仕事もしないでいた。ある晩、甲板に出て煙草を吸っていると、丁度当番をしていたGが、ふらりとやって来て、僕の横に腰を下した。彼の名は、銃の負革に書いてあったので、知っていたが、それまでに話をしたことはなく、僕が英語を知っていることなど、Gが知っている筈はなかったのである。
黙って煙草をふかしていたGが、突然口をきいた。向うの舷板によりかかっている、若いPWの方に顎をしゃくって見せ、彼は「ザット・ボーイ」といった。
That boy don't want to kill me : I don't want to kill him.