Clásicos japoneses con furigana
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ふくおうじでん
福翁自伝
福沢 諭吉
Lee 福翁自伝 (ふくおうじでん) de 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 209.912 caracteres · 402 pantallas
本藩に対してはその卑劣朝鮮人の如し
願の通りその御扶持米が飯か粥になって来れば、私は新銭座私宅近処の乞食に触を出して、毎朝来い、喰わして遣ると申して、私が殿様から戴いた物を、私宅の門前に於て難渋者共に戴かせます積りですと云うような乱暴な激論で、役人達も困たと見え、とう/\私の云う通りに奥平藩の縁も切れて仕舞いました。
本藩に対してはその卑劣朝鮮人の如し斯う云えば私が如何にも高尚廉潔の君子のように見えるが、この君子の前後を丸出しにすると実は大笑いの話だ。是れは私一人でない、同藩士も同じことだ。イヤ同藩士ばかりでない、日本国中の大名の家来は大抵皆同じことであろう。藩主から物を貰えば拝領と云て、之に返礼する気はない。馳走になれば御酒下されなんと云て、気の毒にも思わず唯難有いと御辞儀をするばかりで、その実は人間相互いの附合いと思わぬから、金銭の事に就ても亦その通りでなければならぬ。私が中津藩に対する筆法は、金の辞退どころか唯取ること計り考えて、何でも構わぬ、取れる丈け取れと云う気で、一両でも十両でも旨く取出せば、何だか猟に行て獲物のあったような心持がする。拝借と云て金を借りた以上は此方のもので、返すと云う念は万々ない。