Clásicos japoneses con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lee 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 410.131 caracteres · 824 pantallas
「親方」と、永田杢次も涙をためて、大庭春吉にいうのだった。「わたしが甲斐性なしだもんで、玉井をこげな目に逢わせることになったとですよ。わたしが殺したというてもええです」
しかし、もっともはげしい歎きと悲しみとに打ちのめされていたのは、マンであったことはいうまでもない。マンは、発狂の一歩手前にあるといってよかった。しっかり者といわれ、どんな困難や危険の前にも、男以上に立ちむかって来たのに、今、夫の死に逢おうとして、半狂乱になっていた。
「オヤジカクスケニキラレタ」セイメイキトク」マツモトシゲオ」
広島に来たその子分からの電報で、宙を飛ぶようにして、帰って来たのだが、帰る途中も、帰ってからも、
(夫を殺したのは、あたしだわ)
その恐しい自責の念が抜けなかった。
(あたしがいたら、こんなことにはならなかった)
そんな気がするのであった。
誤解と誤解とが衝突して、馬鹿げた結果を招いたことは、もう、マンにはわかっていた。人間の小さな感情が、命にかかわる大事をひきおこす。マンは泣いても泣ききれなかった。
森新之助夫婦に逢って、染奴と金五郎とのことを聞き、夫の潔白を知った。