Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ

野村 胡堂

Lee 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 143.455 caracteres · 290 pantallas

Aozora Bunko

八五郎が言った通り、四つにしては小さい方で、発育も智恵も遅れているようですが、姉のお雛に似て、玉子を剥いたような可愛らしさ。それが、顔一面に苦痛の色を浮べ、眼も口も大きく開いたまま、冷たくなっている痛々しさに、物馴れた平次も思わず顔を反けました。

身体には針で突いたほどの傷もなく、黒血一つ溜ってはおりませんし、喉も滑らかに白大理石のように無傷で、絞め殺した跡などは夢にもありません。全身の美しい色沢、口を開いて、舌を少し出している様子、苦悩の色こそありますが、毒殺でないことは、素人の平次にもはっきり判ります。

どうして死んだか――または殺されたか、これでは全く解りません。耳の穴や肛門までも丁寧に検査してみましたが、どうしても、病気で死んだか、引付けたまま死んだとしか思われない様子に、平次もさすがに腕を拱くばかりです。

死体解剖などのない時代に、これ以上誰が見てもわかるわけはありません。平次は一たん裸にした子供に、元の通り着物を着せると、グルリと家の外を一と廻りしてみました。外から曲者の入った様子は元より残ってはいません。

それから、家族の一人一人に逢いました。