Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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かげろうざ

陽炎座

泉 鏡花

Lee 陽炎座 (かげろうざ) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 33.381 caracteres · 67 pantallas

Aozora Bunko

その何ですとさ、会社の重役の放蕩息子が、ダイヤの指輪で、春の歌留多に、ニチャリと、お稲ちゃんの手を圧えて、おお可厭だ。」

と払う真似して、

「それで、落第、もう沢山。」

「どうだか。」

「ほんとうですとも。それからそのニチャリが、」

「右のな、」

と春狐は、ああと歎息する。

「ええ、ぞっこんとなって、お稲ちゃんをたってと云うの、これには嫂が一はながけに乗ったでしょう。」

「極りでいやあがる。」

「大分、お芝居になって来たわね。」

「余計な事を言わないで……それから、」

「兄さんの才子も、やっぱりその気だもんですからね、いよいよという談話の時、きっぱり兄さんから断ってしまったんですって――無い御縁とおあきらめ下さい、か何かでさ。」

「その法学士の方をだな、――無い御縁が凄じいや、てめえが勝手に人の縁を、頤にしゃぼん玉の泡沫を塗って、鼻の下を伸ばしながら横撫でに粧やあがる西洋剃刀で切ったんじゃないか。」

「ねえ……鬱いでいましたとさ、お稲ちゃんは、初心だし、世間見ずだから、口へ出しては何にも言わなかったそうだけれど……段々、御飯が少くなってね、好なものもちっとも食べない。