Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ひだのかいだん

飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選

岡本 綺堂

Lee 飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選 (ひだのかいだん) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 130.271 caracteres · 263 pantallas

Aozora Bunko

」

「何、昨夜から飲み続けて、余り頭が重いから、表へ些と出て見たのさ。」と、お葉は懶げに答えた。

「ほんとうに鉱山の人は忌ね。お酒を飲むと、無闇に悪巫山戯をして……。それでも鉱山が出来たお庇で、ここらも漸々に賑かになったんだと云うから、仕方がないけれど……。」

「芋掘も忌だが、鉱掘も忌だねえ。どうせ楽は能きないのさ。こんな商売になっちゃア仕様がないよ。好なお酒でも飲んで紛らしているのさ。」

「お前さん此頃は何だか欝いでばかり居るね。平生から陽気な人でも、矢張り苦労があると見えるんだね。」

「呼んでお呉れよ。」と、お葉は突然にお清の腕を掴んだ。

「誰を……。」と、対手は笑った。

「察してお呉れな。角川の若旦那を……。お前も知ってるじゃアないか。」

「何故、あれ限り来ないんだろう。」

「究竟妾達が意に適らないからさ。けれども、妾ア必然呼んで見せる。昨日も丁度ここで逢ったから、腕を掴んで引摺上げて与ろうと思ったんだけれど、生憎阿父さんが一所だったから、まあ堪忍して置いて与ったのさ。嫌うなら嫌うが可い、妾ア必然祟って与るから……。」

「だッて、そりゃア無理だ。」と、お清は益々笑い出した。