Clásicos japoneses con furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lee あさひの鎧 (あさひのよろい) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 239.520 caracteres · 475 pantallas
「脇門でも破ってはいってみようか」
右衛門は鉞を持ち直した。
と、その脇門が内側から開いて、浮藻を抱いた小次郎と、桂子とが走り出して来、それを追って大勢の者が、雲でも涌くように涌き出して来た。
「お姫様ア――ッ」
と右衛門は叫んだ。
「お逃げ、一緒に、右衛門、袈裟太郎!」
「おお小次郎様も浮藻様も」
と、袈裟太郎は驚いて叫んだ。
四人は一散に走り出した。
その行く手に廻り横から襲い、後から続いて武士や不具者――城兵と囚人の人の群れが、混乱し渦巻いた。
城兵たちは桂子たち一団を、ひっ捕えようとするのであったが、囚人たちはそうではなく、この機会にここから遁がれ出ようと、ひしめき合っているのであった。
その混乱の渦の中に、頼春もい、早瀬もいた。
頼春は盲目の悲しさに、突きやられ押しやられ蹴り仆されたりした。
起き上がって一人の手へ縋った。
「盲目じゃ、頼む、手を引いてくだされ!」
「お気の毒な」
とその手を引いて、人渦の中から遁がれようと、掻き分けて行くのは早瀬であった。
片手では嬰児をしっかりと抱き、片手では盲人の手を引いて、無我夢中に走るのであった。
もう今では城兵たちは、桂子たちの一団ばかりを、追っかけてばかりいることは出来なくなった。