Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

かんかんむしはうたう

かんかん虫は唄う

吉川 英治

Lee かんかん虫は唄う (かんかんむしはうたう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 91.006 caracteres · 182 pantallas

Aozora Bunko

「雛妓が、そんなませたことを言っちゃあだめ、連れて行っておもらいなさい」

「今、家へ行って、姐さんに聞いてっからと言って、帰って来たの」

「豆菊ちゃん」

「え」

と、千歳の女将の方へふり向いて、長い袂を持った。

「あのね、おまえさん、ゆうべみたいに引っこみ思案じゃいけなくってよ。きょうは、そのお客さんに、何でもねだらなくっちゃあ……」

「だってエ……」

「どんなお客さん」

「それはやさしい人」

「横浜の」

「東京ですって、まだ若いのよ、そして、黒い眼鏡をかけて、どこかの、若旦那みたいな人」

「おや、この妓、なかなかだよ」

「そんななら頼もしいけれど。……さ、お客さんが待っているんだろう、はやく行ってらっしゃい」

「どれ、私も」

「まあいいじゃありませんか」

「おや、もう一時。ちょっと、朝のうちに、お薬師様へお詣りして、帰りに、西の橋の易者がよくあたるというので、観て貰って来たりしたものですからね」

「ご病人でも、あるんですか」

「いいえ、人様の頼まれごとだけれど、まるで見当がつかないのでね、探偵じゃあないし、またそう他人に話しては困ると言うし、困ったことを背負わされてしまったのさ。