Clásicos japoneses con furigana
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
Lee みみずのたはこと (みみずのたわこと) de 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 265.437 caracteres · 530 pantallas
八
夕日傾く頃となれば、風はます/\涼しく、樹影は黒く芝生に跳った。
「秋来ぬと眼にはさやかに見えねども風の音にぞ驚かれぬる」。風の音に驚くばかりかは、さやかに眼に見えて立つ秋の姿である。
昨夜は雁声を聞いた。
今朝向うの杉の森に「ツクツクウシ、ツクツクウシ」と云うほのかな秋蝉の声を聞いた。
暦を見たら、今日が立秋である。
八
八月十五日。
此頃のくせで、起き出る頃は、毎も満目の霧。雨だなと思うと、朝飯食ってしまう頃からからりと霽れて、申分なき秋暑になる。
隣の大豆畑に群がったカナブンの大軍が、大豆の葉をば食い尽して、今度は自家の畑に侵入した。起きぬけに、夫婦して莚を畑にひろげ、枝豆や苺や果樹に群がるカナブンを其上に振い落して、石油の空鑵にぶちあけ、五時から八時過ぎまでかゝって、カナブンの約五升を擒にし、熱湯を浴せて殺した。でもまだ十分の一もとれない。
あまり美事の出来だからと云うて、廻沢から大きな水瓜唯一個かついで売りに来た。緑地に黒縞のある洋種の丸水瓜である。重量三貫五百目、三十五銭は高くない。井戸に冷やして、午後切って食う。味も好かった。
一月おくれの盆で、墓地が賑やかである。