Clásicos japoneses con furigana
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さんまいつづき
三枚続
泉 鏡花
Lee 三枚続 (さんまいつづき) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 63.572 caracteres · 124 pantallas
三十五
真面目な話に酔もさめたか、愛吉は肩肱を内端にして、見ると寂しそうで哀である。雨は霽れた、人は湯さめがしたように暑を忘れた、敷居を越して溢れ込んだ前の大溝の雨溜で、しっくい叩の土間は一面に水を打ったよう。
三十五
愛吉がいう処も、大雨の後をそよ吹く風も、太く身に染みた様子であった、金之助は改めて硝子杯を挙げ、「もう一杯景気をつけよう、大分引込まれて私まで妙になった、お前にも似合わない何も鬱ぐにも当るまい、」と、激ます人も何となく理に落ちて来たのである。
「ええ、この位にしておきましょう、何年ぶりかで不思議にこうやって折角真面目になったものを、また酔っちゃあ詰りません、ねえ先生、どうぞ可愛がって下さいまし、私はくらい酔ってそれなりけりでも構いませんが、お夏さんはほんとうに誰も便にするものがないんですから、後生でございます。旦那方のような紋着を着た方は大嫌なんだけれど、何、実の処は私等を軽蔑して取合って下さらないと相場が極ってるとおもいますから、じゃじゃ馬ですねてるんでさ、心細うございます。ほんとうにお夏さんは便りのない身でおいでなさるんですからね、御不便がありゃ、直ぐにでも柳屋へ引張って行って見せてえや、そしてこの先生がお前さんのことを身に染みて聞いて下すったって話したら、どんなにか喜ぶでしょう。