Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

うえすぎけんしん

上杉謙信

吉川 英治

Lee 上杉謙信 (うえすぎけんしん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 129.102 caracteres · 256 pantallas

Aozora Bunko

呉越の道

「鶴菜」

「はい」

「母の顔はおぼえているか」

「わすれません」

「叔母御の顔は」

「覚えております」

「弟たちは」

「うっすらと……」

「無情な親共と恨んだことはないか」

「さらさらございません。ただはやく戦が勝てばお膝のそばに帰れようかと、そればかりを楽しみに」

「今こそ、父の膝に還って来た」

「また、いつの日か、越後へ行かなければなりませんか」

「もうよいよい。こんど行くのは、お嫁の先だよ」

急がない旅となった。秋はいよいよ深い。鶴菜は夢のような心地だった。

すると、甲府もやがて近い頃、彼方から来る一群の旅人があった。

「あ……?」

鶴菜は、父の背に、すがりついた。駒の背はひとつである。彼女だけ逃げかくれすることが出来なかった。

「鶴菜。何を怖がるか」

伝右衛門が振向きながら、手綱をとめてたずねると、鶴菜は怯えた鶯のように、そっと眸をあげていった。

「彼方から来る大勢の衆は、みな越後の士方です。そのなかに、黒川大隅様もいらっしゃいます。大隅様はわたくしの御主人でした。昨日までわたくしをわが子同様に育ててくれたお方。どうしたらよいでしょう」

「なるほど」

と、伝右衛門も彼方へ眼を凝らして、