Clásicos japoneses con furigana
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ぼんじんでん
凡人伝
佐々木 邦
Lee 凡人伝 (ぼんじんでん) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 98.944 caracteres · 202 pantallas
「この二人を頼むよ」
と申渡して、猪股先生は、
「この寄宿舎は自治制です。舎監ってものがない。上級生がモニトルを勤める。未だモニトルは誰も帰って来ていないから、差当り音さんに部屋を定めて貰い給え」
と言って行ってしまった。
こんな次第で、私達は同じ部屋へ入った。他に知合がないから、直ぐ懇意になった。同県人ということが嬉しかった。話し合って見ると、二人は同じ汽車に乗って来たのだった。弁当まで同じのを国府津で買っている。
「それじゃ腹の中まで君と同じですよ」
と野崎君は打ち興じた。
「これは因縁が深い」
と私も肯定した通り、お互は未だに親友だ。始終往来をしている。何方も成功しないから、殊に話が合うのかも知れない。
初めて賄の飯を喰べて、近辺へ散歩に出掛けた時、
「君、明治学園ってのは耶蘇学校らしいね?」
と野崎君は今更発見したように口を切った。
「無論ですよ」
「丸尾って奴はひどい奴だ」
「君の先生でしょう?」
「先生のくせにして嘘をつく。耶蘇学校ってことは些っとも言わなかった」
「はゝあ」
「僕は英語学校だと思って来た」
「ミッション・スクールじゃないって仰有ったんですか?」