Clásicos japoneses con furigana
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さんじゃくかく
化鳥・三尺角 他六篇
泉 鏡花
Lee 化鳥・三尺角 他六篇 (さんじゃくかく) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 13.536 caracteres · 27 pantallas
薄い光線が屋根板の合目から洩れて、幽かに樟に映ったが、巨大なるこの材木は唯単に三尺角のみのものではなかった。
与吉は天日を蔽う、葉の茂った五抱もあろうという幹に注連縄を張った樟の大樹の根に、恰も山の端と思う処に、しッきりなく降りかかる翠の葉の中に、落ちて落ち重なる葉の上に、あたりは真暗な処に、虫よりも小な身体で、この大木の恰もその注連縄の下あたりに鋸を突さして居るのに心着いて、恍惚として目をったが、気が遠くなるようだから、鋸を抜こうとすると、支えて、堅く食入って、微かにも動かぬので、はッと思うと、谷々、峰々、一陣轟! と渡る風の音に吃驚して、数千仞の谷底へ、真倒に落ちたと思って、小屋の中から転がり出した。
「大変だ、大変だ。」
「あれ! お聞き、」と涙声で、枕も上らぬ寝床の上の露草の、がッくりとして仰向けの淋い素顔に紅を含んだ、白い頬に、蒼みのさした、うつくしい、妹の、ばさばさした天神髷の崩れたのに、浅黄の手絡が解けかかって、透通るように真白で細い頸を、膝の上に抱いて、抱占めながら、頬摺していった。お品が片手にはしっかりと前刻の手紙を握って居る。
「ねえ、ねえ、お聞きよ、あれ、柳ちゃん――柳ちゃん――しっかりおし。