Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ななしゆびものがたり

名なし指物語

新美 南吉

Lee 名なし指物語 (ななしゆびものがたり) de Niimi Nankichi (新美 南吉) en japonés con furigana. JLPT N4. Toca una palabra para ver el significado.

N4 · inicial · kanji y kana modernos · 10.312 caracteres · 21 pantallas

Aozora Bunko

きっとジュリーは、なみだをこぼして喜んだことでしょう。長いお礼の手紙が、マタンのところにとどきました。

「マタンちゃんのつくったものかと思うと、足にはくのが、もったいないような気がします」とか、「市日と祭日と、日曜日に教会にいくときしか、はかないことにします」とか、「マタンちゃんのお手々のように、大切にします」とか、そんなことが長々と書いてあって、「ありがとう、ありがとう」が、なん度もくりかえされてありました。

けれども、市日や祭日にはいてるばかりでは、木ぐつもなかなか、すりへるものではありません。それから三年もたったある日、マタンのところへとどいたジュリーの手紙には、こんなことが書いてありました。

「マタンちゃん。どうしましょう。あたしの足が、すこしずつ大きくなるのに、あの木ぐつは、大きくなってくれません。きのうもがまんして、教会まではいていきましたら、豆つぶが二つ、できてしまいました。」

「おお、かわいそうに。おいらは、ジュリーのあんよが大きくなることを、すっかりわすれていた。」

もうそのころは、ひとかどのりっぱな職人になっていたマタンは、さっそくふしのない、まさめのよい木をえらんで、新しい木ぐつをつくりはじめました。