Clásicos japoneses con furigana
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よねんかん
四年間
山本 周五郎
Lee 四年間 (よねんかん) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 18.135 caracteres · 36 pantallas
四
、菓子をつまむ、あたりはひっそりと静かでなんの物音もしない、仕事をしたあとの満足と快い疲れにうっとりとなって、わけもなく微笑を交わしたり雑談をしたりする、あるとき信三はふと眼をつむり、顔をあおむけながらこういう詩をくちずさんだ。
一生のあひだ彼は蝋燭の火で
書を読むを愛した
彼はよくその炎に手をかざし
自分が生きてゐること
自分が確かに生きてゐることを確かめたものだ
死んだとき以後
彼は自分のそばに燃える蝋燭を立ててゐるが 両手は隠したまゝだ
(堀口大学氏訳)
それは、南米の詩人シュペルヴィエルの「炎の尖端」という詩だった。そしてそれから後しばしば、信三は彼女にその詩人のものを朗読して聞かせた。
四
やがて空襲が激しくなった。一日のうちなん度も、仕事を投げだして防空壕の中へとびこまなければならない、すさまじい落下音を聞き、炸裂する爆弾の震動に身を揺すられ、戦闘機の掃射弾を浴びた。そうした恐怖の時のなかで、昌子は自分が信三を愛しはじめたことに気づいた。そしてそう自覚すると同時に信三もまた自分を愛していてくれたということをはじめて知った。どちらも言葉にはださないし、態度にも表わしはしなかったが、ほとんど二十四時間のあいだ絶えず「死」