Clásicos japoneses con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lee 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 349.705 caracteres · 678 pantallas
「与八さん――お前さんにそんなことを言われると、わたしは胸がいっぱいになって、何と言っていいかわからない」
お松が咽泣きをしてしまいました。
「なあ、会うは別れのはじめ、別れは会うことのはじめなんだから、歎くことはねえだあね。お松さんが、東の方へ行って船に乗り、わしが西の方へ行って霊場巡りをしたからといって、会える時節になれば、またいつでも会えまさあね」
「だって、与八さん……そんなに物事は、容易く諦められるものではありません」
「わしは不人情のようかも知れねえが、この間中から、それを考えていたね、どうもお松さんに相談したって、承知しちゃくれめえと思うから、黙って、ひとりでブラリと出かけてしまおうかと思ったこともあるだがね、そうすると、登様は、お松さんや乳母がついているから少しも心配はねえが、この郁坊、郁太郎さんがかわいそうだと思ってね……それだって、なにもわしがいなくても、やっぱりお松さんや乳母が、登様同様に可愛がって下さるから、少しも心配はねえと思っていたが、でも、今日まで、そこまでの踏んぎりはつかなくっていたのを、今晩、お松さんから、こんな相談を受けてみると、わしがこのごろの心願も、言わずにゃいられなくなったのさ」