Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

つまのざ

妻の座

壺井 栄

Lee 妻の座 (つまのざ) de 壺井 栄 (つぼいさかえ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 82.695 caracteres · 165 pantallas

Aozora Bunko

三

帰らなくていいんだよ。もう帰れないんだよ、といわねばならないのが残酷に思えるほど、閑子は単純なのだ。大きな二つの荷物、そこには持てる限りの閑子の身の回りのものが入っているのだろう。それをもって、閑子は戻ってきた。しかし、閑子の心が、もう野村の家の一員であることを、ミネは感じないでいられなかった。閑子は腹立ちまぎれに、困らしてやるために、単純な嫉妬のためにとび出してきたのではないのだろうか。

「まあ、すわりましょうよ。」

自分も坐りながらミネは、閑子の手をとってひっぱった。吊しあげたような目をして、閑子は強情に立っている。部屋の中はもう暗くなりかけていた。

三

気もちの重たさが自然に足を表通りから遠ざけたのか、気がつくとひどい霜どけの裏道に出ていた。しまったと思ったときはもう後へひけない泥たんぼのまん中で、表通りがついそこに見えているのに、動けないかなしばりだ。畑道へもつづく十字路に立つと、春さきとは思えない冷たい風が頬をしびれさせながらからだの芯までしみこんでくる。

「おおさぶい。」

つぶやきと一しょにミネはショールを頭からかぶり直し、褄からげをした。