Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ちいさなこんじきのつばさ

小さな金色の翼

小川 未明

Lee 小さな金色の翼 (ちいさなこんじきのつばさ) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 4563 caracteres · 10 pantallas

Aozora Bunko

それで、小鳥は風と戦い、雨と戦って、飛んで、飛んで、飛びました。そのうちに、日は暮れてしまって、まったく、あたりは真っ暗になってしまったのでした。

海のすさまじい鳴り音が、空にまでとどろいて聞こえました。いつやみそうもない暴風は、油断をすると、いまにも吹きつけて、この怖ろしい波のうず巻きの中へ、自分を突き落とそうとしました。哀れな小鳥は、どうなるだろうかと、生きている心地はありませんでした。

みんなから、独りはぐれてしまうのでなかった。もし、自分がはぐれてしまわなかったら、急に風が出ても、こんなところへ吹き飛ばされるようなことはなかったろう……。そう思いますと、しきりに後悔されました。

小鳥は、こんなに暗くなった、夜の空をかつて飛んだ経験をもっていませんでした。日が暮れるに、早くから、安全な深い森の中に降りて、木の枝に止まって眠りについたものです。

しかし、こうなっては、過去のことを考えるのもむだなことでした。そして、すこしも気にゆるみをもつことができません。いつしか翼は破れ、呼吸も苦しくなり、もうこのうえは、なるがままに身をまかせるよりは、ほかになかったのであります。