Clásicos japoneses con furigana
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しょうせつ ほととぎす
小説 不如帰
徳冨 蘆花
Lee 小説 不如帰 (しょうせつ ほととぎす) de 徳冨 蘆花 (とくとみろか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 129.742 caracteres · 256 pantallas
実母もこの病気で亡くなりましたし――」
「浪さん、なぜ今日に限ってそんな事をいうのかい。だいじょうぶなおる。なおると医師もいうじゃアないか。ねエ浪さん、そうじゃないか。そらア母さんはその病気で――か知らんが、浪さんはまだ二十にもならんじゃないか。それに初期だから、どんな事があったってなおるよ。ごらんな、それ内の親類の大河原、ね、あれは右の肺がなくなッて、医者が匙をなげてから、まだ十五年も生きてるじゃないか。ぜひなおるという精神がありさえすりアきっとなおる。なおらんというのは浪さんが僕を愛せんからだ。愛するならきっとなおるはずだ。なおらずにこれをどうするかい」
武男は浪子の左手をとりて、わが唇に当てつ。手には結婚の前、武男が贈りしダイヤモンド入りの指環燦然として輝けり。
二人はしばし黙して語らず。江の島の方より出で来たりし白帆一つ、海面をすべり行く。
浪子は涙に曇る目に微笑を帯びて「なおりますわ、きっとなおりますわ、――あああ、人間はなぜ死ぬのでしょう! 生きたいわ! 千年も万年も生きたいわ! 死ぬなら二人で! ねエ、二人で!」
「浪さんが亡くなれば、僕も生きちゃおらん!」