Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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しょうせつ ほととぎす

小説 不如帰 

徳冨 蘆花

Lee 小説 不如帰 (しょうせつ ほととぎす) de 徳冨 蘆花 (とくとみろか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 129.742 caracteres · 256 pantallas

Aozora Bunko

五の三

風がひどいのでよくは聞こえないのですがその声が変に聞いたようでね、とやこうしてマッチを出して、蹴込みの方に向いてマッチをする、その火光で車夫の顔を見ますと、あなた、父じゃございませんか」

老婦人がわれにもあらず顔打ちおおいぬ。浪子は汪然として泣けり。次の間にも飲泣の声聞こゆ。

五の三

目をぬぐいて、老婦人は語り続けぬ。

「同じ東京にいながら、知らずにいればいられるものですねエ。それから父と連れ立って、まあ近くの蕎麦屋にまいりましてね、様子を聞いて見ますと、上野の落ちた後は諸処方々を流浪して、手習いの先生をしたり、病気したり、今は昔の家来で駒込のすみにごくごく小さな植木屋をしているその者にかかッて、自身はこう毎日貸し車を引いているというのでございますよ。うれしいやら、悲しいのやら、情けないのやら、込み上げて、ろくに話もできないのです。それからまあその晩は父に心づけられて別れましてね。

夜も大分ふけていました。帰るとあなた姑は待ち受けていたという体で、それはひどい怒りよう苦りようで、情けないじゃございませんか、私に何かくらい、あるまじいしわざでもあるように言いましてね。