Clásicos japoneses con furigana
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やまのみりょく
山の魅力
木暮 理太郎
Lee 山の魅力 (やまのみりょく) de 木暮 理太郎 (こぐれりたろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 3956 caracteres · 8 pantallas
四
五月雪消の跡に葉に先立って大きな白い苞を持った水芭蕉の花が、地から湧き出したもののように原を埋めて一斉に咲いた時の尾瀬は、目を驚かすに足るものがある。南アルプスでは白い花の白馬黄耆や紫の深山小田巻草が多い。それが断崖の縁をくけたように咲き続いて、吹き上る谷風に揺れている風情も捨て難い趣がある。然し何といっても私はまだ立山の南に在る五色ヶ原ほど、変化に富んだお花畑を見たことはない。其処は八千尺を超えた高原で、偃松があり、草原があり、石原があり、残雪もあり、池もあり、渓流もあるというように、有らゆる条件を具えているので、湿地を好む植物と乾燥地に生ずる植物とが、一団又一団と群落を成して、其名の如く目が醒めるような一の大きなお花畑を作っている。天上の楽園とはげに斯様な処をいうのであろうとつくづく感心したのであった。其他の多くの山にも、それぞれ特長あるお花畑の存在することは言う迄もないが、一々紹介する余裕のないのを遺憾に思う。
四
圏谷も高山の特色の一で、二千五、六百米前後の高さの処に、丁度杯などを二つに割ったような半円形をなして、岩だらけな山肌に喰い込んでいる窪地に与えられた名である、南アルプスにも北アルプスにも有るけれども其数は北アルプスの方が多い。