Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

やまうらきよまろ

山浦清麿

吉川 英治

Lee 山浦清麿 (やまうらきよまろ) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 45.573 caracteres · 91 pantallas

Aozora Bunko

三

『これッ――見苦しいっ』

嘉兵衛は、共に泣きながら、酔いどれでも引っ掴むように、無理無態に人混みから山門の方へ、彼を拉して行った。

三

『す、すみません! ……。嘉兵衛様』

山門の下まで来ると、環は、声をあげて泣き出した。

嘉兵衛も、肱を曲げて、顔を蔽いながら、

『な、なにを泣く。泣くことがあるものか。お前たちはまだ若い。いくらでも……いくらでもまだ……将来はあるんだ』

『屹度! ……屹度! ……今にあなたのお顔は立てます』

『ケチなっ。馬鹿っ』

嘉兵衛は、嗚咽しながら、怒った。

『わしの面目など、何うだっていい。口惜しいのは、もっと大きな事だ。兄に会ったら明らさまに、きょうの仔細を伝えておけよ。……よ! よ! ……穿き違えて、遺恨を含んじゃならぬぞよ。自分を励ます鞭として、一層、精進してくれとな……。そう伝えるのだぞよ』

『わかりました。……わ、わかりました。じゃあ、柘植様、又何日か、お目にかかります』

いい捨てると、顔も見ず、嘉兵衛の手を振り切って、環は一散に馳け去った。

真昼の道も、真っ暗だった。環は、恥に打たれて、陽も見られなかった。往来の人に、顔も見られるのも嫌だった。