Clásicos japoneses con furigana
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あらし
嵐
島崎 藤村
Lee 嵐 (あらし) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 54.007 caracteres · 108 pantallas
七日の後には私は青山の親戚や末子と共にこの山を降りた。
落合川の駅からもと来た道を汽車で帰ると、下諏訪へ行って日が暮れた。私は太郎の作っている桑畑や麦畑を見ることもかなわなかったほど、いそがしい日を郷里のほうで送り続けて来た。察しのすくない郷里の人たちは思うように私を休ませてくれなかった。この帰りには、いったん下諏訪で下車して次の汽車の来るのを待ち、また夜行の旅を続けたが、嫂でも姪でも言葉すくなに乗って行った。末子なぞは汽車の窓のところにハンケチを載せて、ただうとうとと眠りつづけて行った。
東京の朝も見直すような心持ちで、私は娘と一緒に家に帰りついた。私も激しい疲れの出るのを覚えて、部屋の畳の上にごろごろしながら寝てばかりいるような自分を留守居するもののそばに見つけた。
「旦那さん、あちらはいかがでした。」
と、お徳が熱い茶なぞを持って来てくれると、私は太郎が山から背負って来たという木で焚いた炉にもあたり、それで沸かした風呂にもはいって来た話なぞをして、そこへ横になった。
「とうさん、どうだった。」
「思ったより太郎さんの家はいい家だったよ。しっかりとできていたよ。