Clásicos japoneses con furigana
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かいきよんじゅうめんそう
怪奇四十面相/宇宙怪人
江戸川 乱歩
Lee 怪奇四十面相/宇宙怪人 (かいきよんじゅうめんそう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 182.581 caracteres · 364 pantallas
それから一ヵ月ほどのあいだにいろいろなことが、おこりました。その一つは、銀座の大デパートの屋上の怪事件でした。
デパートの少年社員水谷君は、ある夕がた、屋上の熱帯植物の温室に、用事があって、ひとりで、そこへ、やってきました。もう、デパートが閉店したあとで、ひろい屋上は、さばくのようにガランとして、人っ子ひとり、見えませんでした。
温室の用事をすませて、ガラスばりの部屋を出ますと、水谷少年は、ふと、みょうな顔をして、立ちどまりました。
だれもいないと思っていた、ひろい屋上のむこうのすみに、なんだか黒いものが、立っていたからです。どうも人間らしいのです。
じっとみつめていますと、その黒い人かげが、だんだん、こちらへ近づいてきました。
ネズミ色のオーバーをきて、おなじ色のソフトを、まぶかにかぶっています。もう空は、ほとんど暗くなっていて、そのネズミ色の男のすがたは、ゆうれいのように、ボーッと、かすんで見えるのです。
近づくにしたがって、ソフトの下の顔が見えてきましたが、その顔が、はくぼくをぬったように、まっ白なのです。いや、ただ白いのではありません。