Clásicos japoneses con furigana
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かいきよんじゅうめんそう
怪奇四十面相/宇宙怪人
江戸川 乱歩
Lee 怪奇四十面相/宇宙怪人 (かいきよんじゅうめんそう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 182.581 caracteres · 364 pantallas
まだ日がくれたばかりなのに、人通りは、まったくありません。東京のまんなかに、こんなさびしい町があったのかと、あやしまれるほどです。
ふしぎな警官は、そのさびしい暗い町を、コツコツと、歩きながら、おもしろくてたまらない、というように、ニヤニヤ笑っていました。
「ウフフフ……、うまくいったぞ。われながら感心するほどだ。さっきのおまわりさん、中村係長にあったら、おれのことを報告するだろうな。係長のおったまげる顔が見えるようだ。係長はこんな荷物を、渡したおぼえはないんだからな。
しかし、四十面相が制服警官に化けて、逃げだしたなんて、まさか気がつくまい。四十面相はアドバルーンにのって、空をとんでいるはずじゃないか。フフフ……、アドバルーンにさがっていたのは、人形で、ほんものの四十面相は、警官になりすまして、こんなところを、歩いているなんて、どんな名探偵にだって、わかりっこないよ。」
ふしぎな警官は、ブツブツと、口のなかで、そんなことをつぶやいていました。
では、この警官は、じつは、怪人四十面相だったのでしょうか。そうです。これが、かれの大奇術なのです。みんながアドバルーンに気をとられているすきに、かれは絹糸のなわばしごで、塔の屋根からおり、劇場のなかを通って、玄関に出たのです。