Clásicos japoneses con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lee 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 684.899 caracteres · 1374 pantallas
夜は森沈と更け沈み、赤い蝋燭の灯にみちびかれて、魔王のごとき影がゆらゆら室の外まできたらしいのも、彼は全然知らなかった。
劉老人らしいのが、そこで声をひそめて、
「……では花聟さま。てまえは、ここで失礼を」
やがてコトコト戻っていった。遠ざかるその跫音をたしかめてから、賊の周通は、すうっと部屋へ入ってきた。
「おや、真っ暗じゃねえか。……ははあん、さては羞かしがっているのか」
独りごとをもらしながら、周通は手さぐりで花嫁の寝台へ近づいてきた。そしてまた、おや? とでも思ったのか。
「ひどく酒臭えなあ。むむそうか。花嫁の部屋でも、身内の宵酒盛りとかやるのが慣いだからそのせいだな。……これよ、娘、いや嫁御。なにもそう羞かしがるにはおよばぬよ」
じつは、周通のほうこそ少してれ気味である。柄にもなく、そろっと、帳の内へもぐり込んで、花嫁の衣裳の下へ手を入れた。すると、ヘンなものが彼の手にジャリッとした。どうも臍らしいが毛が生えていた。
「あっ。代え玉を食わせやがったな」
どたんと、彼が寝台から転び落ちたので、智深は初めて眼をさました。ばっと刎ね起きざま、花嫁衣裳を被いたまま、