Clásicos japoneses con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lee 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 684.899 caracteres · 1374 pantallas
しかし、近年では、満州の女真(金)や遼の侵攻も油断がならぬため、徽宗の宋朝廷でも、ここを重視して、その留守司(北京軍司令官、兼、守護職)には、特に大物の人物を配していた。
世傑梁中書は、その人である。
彼は、都の太師(太政大臣)蔡京閣下の女婿であり、この北京では、軍権、民政、その一手にゆだねられている留守司の重職なので、その羽振りのよさは、言をまたない。
「おや、東京の楊志が、平軍卒に貶されてきたのか」
或る日、梁中書は、護送者から届け出ていた書類の一片を見て、こう呟いた。
楊志ももとは名家の出なので、その人柄も薄々は知っていた。――で、護送使の者に、身柄受取りの官印をあたえて帰すと、さっそく、自邸に楊志を呼んで、
「そちはいったい、どんな罪を犯して、平の軍卒などに貶されてきたのか」
と、事情を問いただした。そして、彼の口から委細を聞くと、
「なあんだ、そんなわけだったのか。よろしい、折を待ちたまえ。君ほどな人物、いつまで、一兵卒にはしておかん」
大いに慰めて、当座は梁中書の邸内の兵卒に飼われていた。
だが、いかに彼の権威でも、理由なく楊志を取り立てるわけにはゆかない。