Clásicos japoneses con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lee 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 684.899 caracteres · 1374 pantallas
臆病風に吹かれたなら、きさまは後ろで見物していろ」
言い争っているところへ、宋江の中軍もぞくぞく着いて来た。宋江は二人の争いを見て言った。
「楊雄のいうのが正しい。これへ来てからわしも思い出した。――敵ニ臨ミテハ急ニ暴ナルナカレ、と彼の天書にも載せてあった。こよいの急襲はちと暴だったぞ。すべてみな兵を退げろ」
「えっ、退げるんですって、何もしずに」
「そうだ、命令にそむくやつは、罰するぞ」
言には峻烈なするどさがあった。が、それでさえ間に合わないほど、とたんに、轟然と一発ののろしが天地をゆすッた。もちろん彼方の城中からである。それと百千のたいまつが赤々と満城にヒラめき立ち、門楼、やぐら、石垣の上などから、火矢、石砲、弩弓の征矢などが雨とばかり射浴びせてきた。
「しまった!」
宋江はこの深入りを転じるべく、声をからして、
「全軍、元へ引っ返せ。行く行く伏兵にも気をくばれ!」
しかし、ひとたび崩れた人馬の混乱は容易でない。さらには、意外な方角からも、石火矢の唸りが火を噴いて樹林を震わせ、そこらの巨木の上からも乱箭が降りそそいでくる始末だ。
「伏兵は四面にいる。慌て惑うな、四散するな。