Clásicos japoneses con furigana
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しんたからじま
新宝島
江戸川 乱歩
Lee 新宝島 (しんたからじま) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 99.590 caracteres · 197 pantallas
かしこい哲雄君は、あの理科の知識を応用して、火を燃やすことを考えついたのでした。
間もなく、枯草はチリチリと黒くこげて、うすい煙を立てはじめました。哲雄君は一生けんめいになって、じっと焦点をあわせています。そうして一分間ほども、しんぼうづよく、同じところをこがしていますと、とうとうその黒こげの中から、チラッと小さな焔が燃え上りました。
「しめた!」
哲雄君は思わず叫びました。その小さな焔は、見る見るひろがって行くのです。枯草はもう一面の火となって燃えはじめました。
哲雄君は大急ぎで、そのへんに落ちている木のけずりくずを拾い集めては、枯草の上にソッとのせて行きます。きのうオールをつくった時のけずりくずが、たくさんあるのですから、火さえつければ、あとはもうしめたものです。
あの小さなレンズの焦点でつくった火が、今はもう大きな焚火になって、パチパチと木のはぜる音と共に、白い煙がいせいよく空に立ちのぼっています。
そうして、火をたやさないように注意しながら、三十分ほども待っていますと、うしろの森の方から、保君の元気な声がひびいて来ました。
「ワーッ、燃えてる燃えてる。